先日、営業同行で社長と一緒に取引先を回る機会がありました。普段なかなか直接お話しする時間が少ない中で、仕事の合間にいろいろな話ができ、とても貴重な時間でした。そして、訪問が一通り終わったあと、お昼をご一緒させていただくことに。連れて行っていただいたのは、地元で評判の焼き鳥屋さん。ランチ限定の「焼き鳥丼セット」をいただきました。
まず丼から立ちのぼる炭火の香りに、思わず「うわ、うまそう…」と心の声が漏れそうに。甘辛いタレと香ばしく焼かれた鶏肉が、白ごはんと完璧にマッチしていて、ひと口目から幸せになれる味でした。こういうとき、話をしながらもつい食べることに集中してしまうんですよね。箸が止まらなくなる、とはまさにこのこと。
そしてふと手を止めて、付け合わせのスープをひと口飲んだ瞬間、これまたじんわりと体に染みてきました。焼き鳥の旨味で満たされた舌を、スープがやさしく整えてくれるような感じ。具材はごくシンプルなのに、なんであんなに美味しく感じるんでしょうか。不思議ですよね。主張しすぎないけれど、いないと物足りない。決して主役じゃないけれど、ただの引き立て役とも違う。そんな立ち位置。
焼き鳥丼とスープ、それぞれがそれぞれの良さを生かし合って、ひとつの「満足感」を作っている。お互いを高め合い、引き出し合っている関係性に、なんだか人間同士の理想の形を重ねてしまいました。どちらかが目立つのではなく、どちらも自然に存在して、相手の良さを認め合える。そんな関係っていいなと、ふと感じたランチタイムでした。美味しいものは、味だけじゃなく、いろんな気づきを与えてくれますね。